公立小学校の子どもたちに平等な教育機会を

タウンニュース連載50 平成29年2月24日号

 川崎市など自治体では、役所の仕事ぶりを第三者である包括外部監査人が年度ごとにチェックする制度があります。テーマや対象は監査人が自由に選ぶことができるのですが、今年度の報告書に、かねてより私が議会で取り上げ指摘してきた事案が報告されていたのでご紹介します。
 本市では、小学生にプロのオーケストラ演奏を鑑賞する機会を提供する「子どものためのオーケストラ鑑賞事業」があります。例年市内113小学校と3校の特別支援学校のうち、83校が参加していますが、実は麻生区の16小学校のほとんどが参加していません。それは開催会場がミューザ川崎シンフォニーホールだけだからです。平成24年の議会で取り上げた時に、当時の校長先生方と意見交換させていただいたところ、「せっかくの企画だが、小学校が最寄駅からも遠く、川崎までの移動にも時間を要するため、給食時間など限られた時間を考慮すると参加は難しい」というのが一致したご意見でした。
 監査報告によると、平成27年度の実績で幸区は毎年100%、川崎・中原区は90%以上と高く、高津区は80%台、宮前・多摩区は50%~70%の参加がありますが、麻生区は極端に低く12.5%にとどまっています。この事業の事業費を参加児童一人当たりに換算すると、約1600円になりますが、「この市負担金から見ても平等に支出しているとはいえず、参加したくてもできない児童がいることも考えられることから、公平に行われているとは言えない」という指摘を受けました。私もこのことについては平成24年当時から指摘し、麻生区や高津区の音楽大学のホールや市民館ホールなどを活用し、麻生区など北部3区の参加率を増やす工夫を訴えましたが、市としてはあくまでも「ミューザ川崎」での演奏にこだわってきた経緯があります。

「音楽と芸術のまち」いかした学びの場を
 川崎市は「音楽のまち・芸術のまち」をスローガンにさまざまな取り組みを行っています。麻生区では、4月22日から今年で9回目を迎える『アルテリッカしんゆり』という川崎・しんゆり芸術祭が始まり、オペラ・バレエ・落語・映画・演劇など30演目347公演が行われます。しかし、これほど身近なエリアで開催されても、特に子どもの場合は親に興味や関心がなければふれる機会がなかなかありません。これを学校のカリキュラムの一環として実施することは、子どもの情操教育として積極的に行うに資する事業と考えます。
 また川崎市では、小学生に劇団四季のミュージカル公演を観劇させる事業もありますが、これは麻生市民館や教育文化会館など身近な場所で実施するため、100%の小学校が参加しています。素晴らしいホールで鑑賞させることを優先することよりも、素晴らしい演奏を聴かせて心を育ててあげることを優先し、できるだけ平等な機会を子どもたちに与えられるよう発信してまいります。

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