未就学児まで対象を拡大するのはいつ!?

連載 54

 多くの子育て世帯では、病院に行く際に小児医療証を持って行きます。実はこの医療証を発行して医療費助成を行う自治体は、国から国民健康保険の国庫負担金に対して減額調整措置が課せられています。本市の平成27年度実績では、医療証を発行しているのは「小児・ひとり親家庭・重度障害・成人喘息。小児喘息」ですが、国庫負担金約155億6千万円のうち、約5億3千万円が減額調整の対象となっています。
 政令指定都市など対象者が多い自治体は、利用者の負担軽減、窓口業務の簡素化のため、窓口で利用者が一旦立て替え払いをする「償還払い」ではなく医療証を発行する「現物給付」を行っているため、この減額調整措置に苦しんできました。そこで政令指定都市が一丸となり国に対し、約20年にわたり減額調整措置の廃止を求め続けた結果、国はようやく来年度から「未就学児については減額調整措置を廃止する」こととしました。まだ正確な数字は算出されていませんが、本市では6千万程度が軽減されるのではないかということです。
 しかし、国がこうした対策を講じても、自治体が決断しなければ実は何も変わりません。

納税額が高い子育て世帯ほど受益が少ない

 今年4月から小児医療費助成対象が小学3年生から一気に6年生まで引き上げられましたが、この制度を持続させるために必要な措置として新たに対象となった小学4年生から6年生には、所得制限を設けた状態で一部負担金を求めています。ほぼ毎回のように私たち会派は、代表質問で小児医療費助成の所得制限の撤廃を求めてきました。対象から外される子どもたちは、子ども全体のわずか17%しかおらず、仮に、一部負担金を求める小学4年生以上に対する所得制限を撤廃して増える市の負担は約1億8千万円です。
 待機児童ゼロを掲げる本市が保育事業にかける費用は年々大幅に増大し、平成27年度は370億円、平成28年度は430億円、そして今年度は550億円です。本市では、4月1日に待機児童ゼロを発表しています。しかし、実は、希望する保育園に入れず、育休を延長した人など、保留児童は今年も4月1日時点で、1000人以上生じています。また、「認可」に通う子ども1人当たりにかかる税金は年間約145万円ですが、幼稚園児には20万円以下であり、さらにいえば、同じ保育園児でも「認可外」は年間約1000円と、550億円かけても通う施設によって非常に大きな格差が生じています。
 子どもに対する支援を充実させることは、子どもの人口増加率が政令指定都市で最も高い本市には抑制することのできない事業ですが、「納税額が高い子育て世帯ほど受益が少ない」という現状は改善させなければならないことをこれからも訴えていきます。

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