川崎市の「シンボルマーク」と「ロゴマーク」

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 このマークをご存知ですか?
 これは、22年前に市政70周年を記念し制作され、市民公募約6千点の中から4万2千人以上の市民が参加したアンケートで43%約1万8千4百票を獲得し選ばれた川崎市のシンボルマークです。
 本市に縁の深い岡本太郎氏の「太陽の塔」を連想させるデザインで、目のように見える緑の部分が「自然と安らぎ」、赤の部分は「情熱と芸術」、鼻のように見える青の部分が「水とうるおい」、口に見える黄の部分が「温かいハート」を表しています。
 今では、市立病院や消防署、市民館などの名前とともに表示されているほか、マンホール、市バス、広報誌や封筒など紙類、消防服や作業服など被服類など様々な場面で活用されています。これが今、差し替えられようとしていることをご存知でしょうか?

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 一方こちらは、川崎市が新たな市のロゴマークとして7月15日に記者発表したものです。
 川崎市は今、約1800万円という費用をかけ、例えば「お口の恋人ロッテ」のように、そのフレーズを聞けば連想させる『ブランドメッセージ』を対外的な市のPRとして、また、市民に対して『シビックプライド』~市への愛着と誇り~を醸成させる目的で作成しています。これは、そのメッセージを表現するために作成されたもので、2つのデザインに、4つのメッセージを合わせたもののなかから選ばれました。選ばれた…ということも、2月末に総務委員会に報告があった際に、市民意見を聴取することを強く求め、急きょ実施されたウェブ等の調査に参加した市民2964人の意見のうち約半数の1596人が選んだものであり、148万市民に広く求めたものではありません。
 「多彩な魅力を持つ川崎の多様性を包含するイメージを打ち出すために、赤、緑、青という光の三原色で『川』の字を構成し、本市の多彩な魅力を表すとともに、交じり合うことでどんな色でも作り出すことができる多様性も表現するものになっている」そうですが、私には、このデザインなら川越市、川口市、川西市など「川」がつく市ならばどこでも使える、いたって平凡なデザインであり、モノクロ使用になれば、多様性を表す「色」すら表現されず、作った人も選んだ人もセンスを問いたいデザインとメッセージにしか思えません。これに1800万円も支払ったことが信じられず、必要性すら全く感じません。

 しかし、ここからが私たちが問題視しているところですが、このように市のイメージを左右し、それだけに今後、様々な費用が発生することが見込まれる案件であり、すでに周知のための制作費等の費用に2100万円かかることを想定しながら、「議決案件ではない」ことを主張し、私たち議員に対しては、昨年の総務委員会がメンバー交代に向かう時期の2月下旬に突然示され「3月中に報道発表し、4月から運用する」と報告されました。
 さらにこのことは、私たち議員のみならず、局長達に対してもほぼ私たちと同じ時期に開催された局長会議で唐突に示され、ほとんどの局長が驚いたという笑い話にもならない状態で進められてきたのです。
 つまりこの事業は、行政の中でも、市長とわずかなスタッフだけで決めて進められてきたことであることも問題視しています。

 2年前、川崎市は市制90周年を迎えました。この時にも、「90」をデザイン化したマークを作成し、南武線や市バス、広報物、職員の名刺等にも積極的に活用しました。また、聴取できるエリアが、中原区、宮前区、高津区しかないエフエム川崎でPR用に流すために、90周年を表現する短い音楽も制作されました。しかし、これらも、ほとんどの市民にはもちろん、議員にさえ浸透しないまま、その役割を終えました。

 今回のブランドメッセージもロゴも、例えば、周年行事の記念など理由があり、多くの市民が参加して作り上げられたものならば否定はしません。しかしながら、100周年まではあと8年あり、現在のシンボルマークも、公共施設名とともに表記されているものや、耐用年数が80年あるマンホールなどは、改修時期が来るまで現状のまま使用するという説明のため、長期間併用されることになります。また、今回のデザインは、文字と一体にならなければ意味が伝わらないため、使用に適する場所や物は、かなり制限されるものと思われますが、あくまでも「替えられるものは速やかに替えていく」という姿勢に疑問を投げかけずにはいられません。

 今、川崎市は少子高齢化が進む時代にありながら、中原区を中心に子どもがたくさん生まれ、若い世帯の移住など若い世代の人口増加が進んでいます。しかし、インフラ整備が不十分で慢性的な渋滞を引き起こす道路に囲まれています。また川崎区や麻生区を中心に高齢化も顕著に進んでいる地域があります。さらに、昨年多摩川河川敷で発生した中学生殺害事件の再発防止に向けた取り組みや、簡易宿泊所の吉田屋旅館の火災により鮮明に浮かび上がった生活保護の問題、子どもの貧困を断ち切るための支援事業、高齢者・障害者福祉などなど、様々な課題が山積しているのが現状です。
 今回の必要性の有無についての議論さえ行われない事業に、すでに約4千万円計上され、今後付随して発生する莫大な費用を考えると、他にスピード感を持って推進すべき事業に対する市長の考えを、議員との『車座集会』でも実施していただき、ひざを突き合わせ、じっくり議論を交わしたいと感じています。
 そもそも、ロゴマークとシンボルマークの違いと、取り扱いの違いについて明確な説明がないのは何故なのでしょうか??
 そして、最も問いたいのは、そもそも『シビックプライド』~川崎市民であることの愛着と誇り~は、押し付けられたロゴやメッセージで醸成されるものなのでしょうか?!

 

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