障害者スポーツに真の支援を

連載 62
「サッカーなら、どんな障害も超えられる」

 これは毎年川崎市で全国大会が開催されているアンプティサッカーの試合会場に掲げられるフレーズです。電動車いすや視覚・聴覚障害など、さまざまな障害者サッカーのひとつがアンプティサッカーです。病気や事故により上肢または下肢の切断障害を持つ選手による競技で、松葉杖のようなクラッチで身体を支えて戦います。
 私が競技を知ったのは昨年の大会に誘われたのがきっかけです。義足を外した選手たちがピッチに立ち、試合が始まった瞬間からスピードと迫力あるプレーに圧倒され、足や腕を失っても、これほど激しいスポーツが出来ることを知りました。
 ところで川崎市は『パラムーブメント』なる事業を16年3月から推進していることをご存知でしょうか。2020東京パラリンピックを契機に、誰もが暮らしやすいまちづくりを進め「パラリンピックでムーブメントを起こす」という意味の「パラムーブネント」という造語で取り組みを進めています。
 しかしこの事業は「地域包括ケアシステム」と理念が重複するほか、対象となる障害者団体にも意図が伝わらないまま、体験イベントや啓発グッズ製作が主であり、その効果を議会でも度々指摘し「パラムーブメントについては障害者スポーツの充実に特化すべきである」と提言してきました。
 市長は今年のアンプティサッカー大会に寄せ、「かわさきパラムーブネント」として障害者スポーツの普及や環境づくりに言及、」さらに「アンプティサッカーの公式大会として権威あるこの大会が川崎で開催されることは大きな意味を持つ」と述べています。しかし大会支援については会場使用料を負担するのみで、17年度に約6千万円、今年度は約9千万円の予算を持つこの事業との関わりは一切ありません。
 アンプティサッカーの選手は子どもも大人も、健常者が追いつけないほどの速さとパワーでフィールドを駆けています。こうした姿を観戦することで障害への意識は少なからず変えられると思われ、また仮に事故や病気等、中途で障害を持った方にも勇気を与えることができると考えます。事実、川崎市民で唯一の選手は、本市での大会を観て感銘を受け、チームに加わったということです。
 「かわさきパラムーブネント」の理念を浸透させるには、本来であれば、障害者スポーツができる環境を整え、こうした大会を後援し、盛り上げ、認知度を上げ、観戦者を増やすことの方がわかりやすいのではないでしょうか。
 今後もパラムーブネントでイベント等を開催するのであれば、障害者スポーツに対する予算措置について検討するよう強く求めていきます。

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